ああ、シンフォニア第3番!
バッハのシンフォニア第3番ニ長調! 久しぶりに練習しました!
この程度の事にどうしてびっくりマークが付くのか説明しますね。
前世にバッハから直接レッスンを受けた私(本にも書きましたけど、もちろん冗談です)としては、バッハの15曲のシンフォニアはやはり大切な曲です。でも、コンサートで弾く予定がない曲を喜びだけのために練習する余裕は無いので、不本意ながらこの第3番はもう何年も弾いていませんでした。
弾く予定がないから練習できないのなら、弾く予定を作ればいいですね。作りました。もうすぐチェンバロ教室の秘密のパーティー兼発表会をしますが、そこで弾くことにしたのです。講師演奏で弾く曲はもう決めてあったので、ランチタイムのBGMとしてパイプオルガンで弾きます。そう、講師自らBGMを演奏して、生徒さんとそのご家族にサービスするんですよ。
練習の時間に余裕が無いことには変わりありませんので、自分で書いた本のとおりに超効率練習です。もう暗譜もできているとはいえ、やっつけ仕事で無理やり弾いたのでは、「かろうじて間違わなかっただけ」のつまらない演奏になってしまいます。焦らず慌てず、1小節ずつゆっくりゆっくり繰り返しながら、バッハの3声部を自分の手と頭の中に染み込ませていきます。少しでも弾きにくいところは1拍だけ抜き出して練習します。短い範囲を繰り返しているので、今まで気が付かないで素通りしていた細部の美しさにもたくさん気が付きます。指の練習というより心の練習です。
練習しながら、「そういえばこの部分はいつも弾きにくくて、力ずくで押し切っていたな」などと思い出しました。こういうのを私は「根性弾き」と呼んでいます。今の私にとって「根性弾き」は弾けたうちには数えません。指が音符をなぞっているだけならコンピューターのほうがましだからです。何年か弾かないうちに、テクニックも向上していたんですね。ちゃんとチェンバロの教則本を使って、地道にテクニックを磨き続けています。久しぶりの曲を弾くとその成果に気がついて嬉しいですね。やっぱり「練習それ自体が喜び」(本にも書きましたけど、これは本気)です。
演奏時間2分にも満たない短い曲ですが、今日一日で私の中でのこの曲のお気に入り順位がかなり上がりました。これから何かにつけてシンフォニア第3番がコンサートに登場するかもしれません。
追伸
私が日々実践しているバッハの練習法について、ご存じない方は書籍「超効率バッハ練習法」のページをご覧になってください。
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