くもりガラスの向こうに(写真付き)
くもりガラスの向こうに咲いているのは、私がチェンバロスタジオで育てている朝顔です。
毎日10個近く花を咲かせているこの朝顔たちの世話を始めたのはいつだったっけ? と日記を見返してみたら、4月23日とありました。種を蒔いてからもうすぐ4ヶ月です。
「いずれはこの窓の外に花が咲くこともあるかな?」と期待して、何度かそのとおりになりました。ただ今日は光の具合なのか、「写真を撮りたい!」という気持ちが湧いたので撮ってみたというわけです。
左下に写っているのは、スタジオのオープン記念に頂いた寄せ植えの容器です。スタジオのオープンですから19年前のことです。寄せ植え自体は一年くらいでダメになってしまいましたが、それ以来この容器はずっとここに飾っています。毎日見慣れているものなのに、写真を撮りたいと思ったのはたぶん初めてのことです。
どうということはないこんな場面を写真に残したいと思ったのは、今日の私がとても良い気分だったからでしょう。前夜に収録したバッハのフーガが、思いのほか良く弾けたんです。「バッハのフーガ」といっても、この曲はあえて複雑過ぎないように作曲されていて、その分輝かしい演奏効果が生きる曲です。私はその「輝かしい演奏効果」を思いっきり強調して、最後の方では楽譜にない派手な即興的なパッセージを挿入しましたし、最後にはやはり楽譜にない3重トリルで見得を切りましたよ!
収録したばかりのそのフーガの演奏をどうぞ。
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この曲は私も、楽譜通りに演奏したCDを持っていますが、このような即興を加えた演奏は初めて聴きました。
上鍵盤を同時に鳴らして、壮麗な音色で奏でていることが、「輝かしい演奏効果」をいっそう強調していると感じました。
もしかするとこのような曲は、ヴァージナルの素朴な音色、クラヴィコードの繊細な音色では
バッハが思い描いたような輝かしい演奏効果を出しきれない、演奏する楽器を選ぶ曲かもしれないと思います。
ありがとうございます。
上鍵盤を重ねるだけでなく、4フィートも重ねました。
このチェンバロで出せる最も華やかな音色ですが、どんな曲にも合うというわけにはいかない、取って置きの音色です。