バッハのリュート曲をなぜチェンバロで弾いていいの?

バッハは数曲のリュート曲を残しました。というか、後世の研究者がBWV番号を付けるときに「これはリュート曲だ」と判断したものが数曲あります、と言った方が正しいでしょう。というのは、それら「リュート曲」とされる作品の全てが、バッハの自筆譜では鍵盤楽器用の大譜表(右手用と左手用の2つの五線を組にしたもの)で書かれているし、それを筆写した弟子たちの多くは、そもそもリュート曲とは思わずに鍵盤曲と思っていたようなのです。

リュートという楽器は、バッハよりも100年くらい前までは大変重要な楽器として栄えていました。それが、だんだんチェンバロに取って代わられて、バッハの頃には弾く人が少なくなっていました。それにはリュートの側の変化も影響していて、リュートという楽器の性能を高める努力を続けた結果、おそろしく演奏の難しい楽器になってしまったのです。

そんなわけで、バッハ自身はリュートを演奏できなかったようです。それでもバッハはリュートが好きだったので、自分用に特別に「リュートの弦を張ったチェンバロ」を作らせて、その楽器でリュート曲を弾いていたのだそうです。つまり、バッハが残したリュート曲は、そのままチェンバロで弾けるというわけです。

実際、バッハのリュート曲はどれもすてきです。楽譜を見るとどれもチェンバロで弾きたくなります。弾かずにはいられません!

だから弾きました。通称「前奏曲、フーガとアレグロ 変ホ長調 BWV998」(原題は「リュートまたはチェンバロのための前奏曲」)です。

今日はその中の第1楽章「前奏曲」をお聴きいただきましょう。

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