スカルラッティが楽しみ!

来月、コンサートでスカルラッティのチェンバロ曲を弾こうと思うんです。共演するフルートの方と一緒にバッハとヘンデルのフルートソナタを演奏するのですが、バッハもヘンデルも同じ1685年生まれです。そしてその同じ年にスカルラッティも生まれているんです。同じ年に生まれた天才たち3人の音楽を比べるのも楽しいでしょう?

私にとってスカルラッティを弾くのは、じつはすごく久しぶりです。最後に弾いたのは何年前だったか、よく思い出せません。どうして今スカルラッティを弾こうと思ったのかお話ししますね。

昨年まで熱心にレッスンにかよっていらっしゃったチェンバロ教室の生徒さんが熱烈なスカルラッティ好きでした。毎月何曲ものスカルラッティのソナタをレッスンに持ってきていました。レッスンのたびに、「ここはもっとこんなふうにリズムを強調すると楽しいですね」「ここは一転して苦しみの極みみたいに感じますよね」などと、説明する私のほうがスカルラッティの特別な魅力の虜になるほどでした。

それが積もり積もって我慢できなくなった私は、何とか理由を作ってスカルラッティを弾く機会を作ったというわけなのです。

さて、曲を選ぶために部分的にちょっと弾いてみたのですが、おどろきましたね!

ちょっと自慢になってしまってごめんなさい。以前弾いた時は自分でも「メトロノームどおりには弾きたくないな。でも、いかにもわざとらしいな」と納得いかなかった所が、スッと自然に弾けるんです。

それから、技術的に無理をして力でねじ伏せていたようなところも、そんなことなく弾けそうな感触です。少々あっけないくらいです。

さらに、「いかにもイタリア」といった空気も以前よりずっと感じるんです。長いことスカルラッティを弾かないでいたことによって、彼独特の魅力がとても新鮮に感じられます。

さて、しばらく弾かなかったとはいえ、今までに弾いたことのあるだけでも何十曲もあります。どれを弾こうかな? と考えて、今回はあえて無理はしないことにしました。せっかくイタリアらしさを強く感じるようになったんですから、「弾くだけで精一杯。指は動いたけど中身が空っぽ」みたいな曲ではもったいないですからね。

さあ、曲は決まったことだし、明日からの練習が楽しみです!

 

追伸
コンサートは7月6日(土)です。詳細はこちらのページをご覧ください。

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