英語のコメントが来た!
YouTubeに投稿した私の演奏動画に、英語のコメントが来ました!
嬉しい!
でも、知らない単語もあります。何て書いてあるんだろう? もしかして批判のメール?
本当はここで辞書を引くべきなんですが、ついつい楽をしてYouTubeのコメント欄に付いている「日本語に翻訳」のボタンを恐る恐る押してみます・・・
一瞬で翻訳されて、こうなりました。
あなたは敬虔なクリスチャンですか?
素晴らしい演奏でした!
批判ではありません。それどころか、素晴らしい賛辞ではありませんか!
曲はバッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻から、嬰ハ短調のフーガです。ジャンルとしては教会音楽ではありませんが、非常に宗教的な曲なんです。
まず、調の選択。
日本語の「嬰ハ」は元のドイツ語では「C kreuz」と書いて「ツェー、クロイツ」と読みます。英語では「#」の記号を「鋭い」という意味の「シャープ」と呼びますが、ドイツ語の「クロイツ」は本来「十字架」の意味です。
「Cの十字架」って何でしょうか? Cは「キリスト」の頭文字です。つまり、ドイツ語でこの嬰ハ短調は「キリストが十字架に付けられた」つまり受難を象徴するのです。
次に主題の形。
ゆっくり奏される4つの音が描くジグザグの中央に、当時は原則として使用禁止だった「減4度」の不協和音程が露骨に現れる、異様な雰囲気の主題です。
この4つの音のジグザグの、1番目と4番目の音を結び、さらに2番目と3番目の音を結ぶと、楽譜上に十字架の形が現れるのです。これを「十字架の音形」などと呼びます。
これだけでも特別な事この上ないですが、さらにこの曲は5声の3重フーガなのです。
こんな曲を弾くからには、クリスチャンでない私も敬虔にならずには弾けません。
英語のコメントを書いてくれた人は、そんな私の気持ちを分かってくれたんですね。
「言葉が無くても音楽は雄弁に語る」
では、その英語のコメントが来た動画をご覧ください。
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