バッハの教会カンタータを全部聴きました(写真付き)
バッハ・コレギウム・ジャパンが演奏するバッハの教会カンタータ全集。55枚組。約200曲。1年半かかって全部聴きました!
ある作曲家のある分野の作品を集中的に聴くのは勉強になります。何と言うか、その世界に浸り続けることによって、聞こえ方が変わってくるんですよね。ほとんど同じように聞こえると思っていた曲どうしの違いもよく感じられるようになります。様式感が身について、次の展開がある程度予想できるようにもなってきます。
そうはいっても、バッハのカンタータは膨大です。CDを買ったのはいいけれど、ずっと聴かないまま(聴けないまま)埃をかぶっていました。「バッハ弾きを名乗っておきながら、こんなことじゃダメだ!」と一念発起したのが昨年の1月です。そう、一念発起が必要だったんです。こんな膨大なものを聴き始めたら、他の音楽を聴くのは当分お預けになりますからね。
それから半年後(つまり今から1年前)にこのブログで中間報告をしたのを覚えていらっしゃるでしょうか。どうせ全部聴くのだから、聴いた端から忘れてしまうのではもったいないと思って、以下のような聴き方をしている、と説明しました。
1.初めてのCDをセットしたら、1つの楽章を3回程度リピート再生します。どの楽章も1分から数分ですから、通勤の片道の間に続けて数回聴くうちに、何となく覚えてしまいます。そうしたら次の楽章に進んで同じようにリピート再生します。
2.そうやって1枚のCDの最後のトラックまで聴いたら、今度は最初に戻って、CD1枚を通して3回聴きます。
こうすると、通して3回目くらいになると、どの楽章も「ああ、そういえばこんな感じの曲があった」と、多少は知っている曲という感じで楽しめるのです。
さて、これを全部聴き終えたことによって、私のチェンバロ演奏は変わったのでしょうか?
じつは、自分ではよく分からないんです。「車に乗ったらバッハの教会カンタータを聴く」ということが当たり前になって、普段何もしていない時でもバッハの声楽曲の響きが頭の中に鳴るようになっています。
でもこれって重要なことですよね? バッハの子供たちや弟子たちは、毎週日曜日にはバッハのカンタータの生演奏を聴いていたんです。バッハから習うのはチェンバロでも、カンタータの世界はごく当たり前に知っていたわけです。
私のチェンバロ演奏に、ごく自然な形でバッハのカンタータの影響が加わっているといいな、と思います。わざとらしく無理やり声楽っぽく弾くのではなく。
追伸
バッハのカンタータとは全然関係ありませんが、収録したばかりの演奏をお聴き下さい。インヴェンションの第12番です。今の季節の太陽のようにエネルギーに満ちた曲だと私は思いますが、いかがですか?
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気分が乱れるときの音楽の効果は絶大!よい日曜日となりますように。
おっと、気分が乱れてしまったのですか?
何はともあれ、お役に立てましたなら嬉しいです!
私も一年くらいかかった記憶があります。
それを2種類の演奏で2回やりました。この記事を読んで、BCJの全集も買って3回目に挑戦してみたくなりました。
さすが勉強熱心でいらっしゃいますね!
私は同じ全集の2回目に取り掛かろうかと考えています。
読んで聴いて、聴いて読んでそして弾ける!
素晴らしい音楽人生だと思います!!!
ありがとうございます。
楽しみながら成長できるのはいいですよね。
すごいです!
ありがとうございます! ただ聴いただけなんですけどね。