脳を突き抜ける音
私のお城「見附チェンバロスタジオ」の敷地のお隣は、緑豊かな広い庭をお持ちのお宅です。夜になるとコオロギを中心として、秋の虫たちの合奏が見事です。
というようなことは今まで14年も繰り返されてきたはずなのに、今年はそれがとても気になります。スタジオで夜遅くまで練習やら文章書きやら動画編集ソフトの操作やらいろいろな作業をしていて頭が疲れると、外に出て虫たちの合奏を聞きます。とても気持ちがいいのです。何というか、音が脳を突き抜けて、それとともに疲れを洗い流してくれるようなのです。
そういえば、株式会社コロナの会長様からいただいたサヌカイトも(詳しくは以前のブログ「宇宙の音?」をご覧下さい)、音が脳を突き抜けて、それとともに疲れを洗い流してくれるような快感があります。コオロギとサヌカイト、音は全く違うのですが、思い当たる共通点があります。「人間の耳に聞こえないような高次倍音が脳を活性化する」というのはこういう事なの? と感じます。
チェンバロを練習していても、あまりそういう感じがしないのはなぜでしょう? 弾くことに一生懸命になっているから? 目の前に立ちはだかる楽譜が邪魔して、耳に届くのは低い倍音ばかりだから?(たしかに、演奏者の位置で聞くチェンバロの音はボケた感じです) うーん、これからは生徒さんのレッスン中に、できるだけ楽器の真横から高次倍音を含んだ良い音をたくさん浴びようかな。
パイプオルガンはどうでしょう? コンサートホールにあるような大きなオルガンには「ミクスチャ」や「ツィンベル」といった、高次倍音ばかりを集めたパイプ列が用意されています。新潟市の「りゅーとぴあ」にも素晴らしいオルガンがありますが、そういえば10年以上もじっくりと聴いていません。こんなことを考えていたら、急にオルガンが聴きたくなりました。今度ここのオルガンを聴く機会には、純粋に音の美しさに意識を集中してみようと思います。
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