どうして青いの?(写真付き)
びっくりしました。チェンバロの弦を留めてあるピンが青いんです。ピンは真鍮製だから、緑色の錆(緑青)が出るなら分かるけど、何だこの色は?
今週末にチェンバロ教室の秘密のパーティー(兼発表会)をします。それに向けて久しぶりにスコブロネック製チェンバロを調律していて、ふと顔を上げて目に入ってきたのがこの光景です。本当に1分くらい考え込んでしまって、分かりました! 背後の窓から青空が映っていたのです。試しにカーテンを閉めてみたら青色は消えました。
それにしても、この楽器を所有して15年以上になるというのに、今はじめて気がつくというのはどうしたことでしょう?
そういえば、このスコブロネック製チェンバロを弾くのはいつも夜だったような気がします。天才が作ったものすごい楽器なので、弾く側としても聴覚が敏感になる夜のほうが幸せなので。それから、今のように窓を背にしてこの楽器を置くようになったのは、プレイエル製フォルテピアノがスタジオにやってきてからのこと。それまでは今のプレイエルの場所に置いてあったので、窓の外の青空が映るなんていうことは無かったんですね。
チェンバロの中に春がやってきたような気がしました。窓の外ではカワラヒワが鳴いています。ちょっと調律を中断して外に出てみました。カワラヒワのつがいが私に気付いて、隣の家の庭に飛んでいきました。隣の家の桜が満開です。雪国の春の喜びは格別です。そういえば、長い冬の間、自分の演奏に喜びがちょっと足りなかった気もします。冬の間、本番がなかったのがせめてもの幸い、なんて言っていられませんね。今度の冬までに、雪国の冬に格別の喜びを見出すような感受性を育みます。
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チェンバロのピンに青空が映っているなんて驚きですね!
しばらく見とれていらっしゃったのではないでしょうか?
きっと心も踊って演奏されたかもしれない。ピンの青空に
語りかけながら。偶然って楽しいです・・・。
いつもコメントありがとうございます。
はい、しばらく見とれました!
「ピンの青空に語りかけながら心も踊って演奏」詩的な表現ですね。