新年の初チェンバロ練習

あけましておめでとうございます。今年も、音楽に関係する話題（だけでなく、関係ない話題も）をたくさんお伝えします。あなたからのコメントも心待ちにしています。どうぞよろしくお願いいたします。

１月４日、先月の「カーブドッチ・クリスマスコンサート」以来１１日間もチェンバロを弾けなくて悶々としていた私は、本当はもっとする事があるのに、我慢できずに初チェンバロ練習を決行しました！

何をそんなにする事があったのかですって？

昨年の秋からずっと、すごく充実したコンサートスケジュールだったのです。充実しすぎです。たくさんの練習と、どうしても済ませなければならない最低限の事務仕事以外は、ほとんどほったらかしだったのです。帳簿なんかもグチャグチャです。財布の中に突っ込んだレシートで財布はパンパン。お札でパンパンなら嬉しいんですけどね。いくらなんでもこんな状態で年を越したくない！　と、年末は溜まった事務仕事とスタジオの整理整頓で終わってしまいました。

年が明けて、元旦は三条市主催の「元旦マラソン」で娘と一緒に走り、娘は昨年よりもかなり順位を上げて力強く完走しました。それから「一年の計は元旦にあり、って言うから」と家族そろって私のお城「見附チェンバロスタジオ」に行きました。妻はプレイエルでショパンの譜読みです。でも私はまだ終わらないスタジオの整理整頓の続きで、箒と塵取りが好きな娘にもスタジオの大掃除を手伝わせました。

翌２日は、旧栃尾市（現長岡市）葎谷集落に伝わる伝統芸能「葎谷神楽（むぐらだにかぐら）」の一員として、私は紋付袴姿で三味線を持って、朝から夕方まで集落の家々の座敷に上がって悪魔祓いの舞を奉納しました。

３日は、朝から夜まで娘の冬休みの宿題の相手です。娘の宿題のうち理系科目を私が見てあげることになっていたのに、私が仕事にかまけて年末ずっと見附のスタジオに入り浸っていたら、なんと娘は宿題を全然していなかったのです！　驚異的なペースで挽回すべく、朝から夜まで付きっきりで宿題を手伝いました。

そして４日です。この日はチェンバロ教室の生徒さんが２人いらっしゃるので、「冷え切ったスタジオと楽器を温めないといけないんだ！」と、娘の宿題もほったらかしで朝からスタジオに直行しました。

楽器が温まるまでは銀行に行ったり書類を整理したりと無限にある用事を少しでも片付け、さあチェンバロの調律です。１１日ぶり、しかもこの寒い季節に一日中暖房をつけなかった日もあったので、すごーく狂っています。一回合わせたくらいでは安定しません。

２回目の調律を済ませて、始めの生徒さんがいらっしゃるまでまだ時間があります。

ああ、どうしてもバッハが弾きたい！　それもコンサートと関係ない曲を！

で、練習してしまいました。平均律クラヴィーア曲集第２巻から、嬰ハ短調のフーガです。コンサートで弾く予定はありません。ずいぶん前、コンサートのプログラムに載せておきながら、直前に崩れてしまって差し替えた曲です。そのころはとにかく練習は力ずくで、ちゃんと弾けるか崩れてしまうかは運次第みたいなところがありました。今はもうそんなことはありませんけれど、その当時からずっと心の中で引きずっていたのです。今ならちゃんと弾けるはず。１日１ページずつ譜読みし直して、一週間くらい取り組んでみたいです。

新年の初練習ですから、昨年の秋以来忙しさを理由にサボってしまっていた「チェンバロ教本」での基礎練習も復活させました。ああ、心が清らかになりますね。すべきことをきちんとするというのは。

その日は生徒さん２人のお相手をして、相変わらず終わらない細かい用事をさらに片付け、そして夜には帰宅の途中に市の体育館に寄ってランニングもしてきました。たったの３ｋｍですけど。ああ、気持ちがいいものですね。体を動かして汗をかくというのは。

この気持ち、自分から主体的に何かに取り組む前向きな気持ち。今年の抱負は、自分が作った仕事に追い回されるのでなく、どんなことも主体的に前向きに取り組む気持ちを忘れないようにしたいです。

あなたは今年をどんな年にしたいですか？

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