4年ぶりの再会(写真付き)

父に会ってきました。4年ぶりです。

横浜の老人施設に住んでいる父とは、毎年数回は互いに行き来していたものです。父にとっては、どんどん成長していく孫の姿を見るのも楽しみだったみたいです。

それが、コロナ禍が始まると同時に、その老人施設は面会謝絶になってしまったのです。コロナ感染に弱い老人ばかりが入居する施設なので当然なのでしょうけれど、訪ねて行っても会うことすら許されないなんて。

それから1年経ち、2年経ち、3年経って、少しずつコロナが収まってきても、それでも安全を重視してなのか、なかなか面会謝絶は解除されません。いつまでも解除を待っていられないので、毎月1回「家族Zoomお茶会」と称して、父と、私と、私の弟と妹、そして時々は娘も加えて、計5人でパソコンの画面越しに顔合わせをするようになりました。

なので、全く顔を見ていないというわけではなかったのですが、やっぱりパソコンの画面越しでは限界がありますよね。

 

それが今回、私がちょうど東京に用事ができたし、父も「病院に行くなら」という条件で外出させてもらえるようになったので、病院に行く日ではないけれど施設に内緒で会ってきた次第です。久しぶりに乗る上越新幹線がいつのまにか車両の型式がすっかり変わっていたり、山手線の車内広告が全部液晶ディスプレイになっていたり、私はちょっとした「浦島太郎」状態です。

写真は横須賀にある戦艦三笠です。日露戦争でロシア艦隊を壊滅させて日本の独立を守った功績をたたえて、記念艦として保存されているんです。私も5年ぶりだったし、父は20年ぶりだというので、父が住む老人施設から少し足を延ばして久しぶりに観光してきた次第です。

じつは私、こういうの大好きなんですよ! ゴツゴツしているし、いろんなものが「これでもか」と付きまくっているし、それでいて無駄なものは一切ついていません。すべての部分の形や大きさや場所の根拠が理屈で説明できます。まさに機能美です。まるでバッハのフーガのようです!

それに比べると、身の回りの物のデザインは、機能というより見た目重視ですよね。音楽でいうとメロディーラインばかりがもてはやされる、いわゆる「癒しの名曲集」っていう感じですかね。

そんなことを考えていたら、久しぶりにバッハのフーガを弾きたくなってきました。去年の8月に弾いて以来ご無沙汰しています。今年はフーガもたくさん収録しますよ。ご期待ください。

 

少し前に収録したビデオをご紹介していませんでした。「前奏曲」というタイトルですが、けっこうフーガっぽいと思いませんか?

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4年ぶりの再会(写真付き)” に対して4件のコメントがあります。

  1. T.H より:

    多分、30年以上前私も横浜港にある氷川丸にのったことがありました。
    誰と行ったのか覚えていないのですが。そのあと港に向かって「赤い靴、はいてた女の子、異人さんに連れられて行っちゃった・・・」と口ずさんだ覚えがあります。どうして横浜に行ったのか、誰と行ったのか?・・・ただ今思うともっと横浜のいろいろな所を見てくればよかったのにと残念しきりです。

    1. 八百板 正己 より:

      そうですか、氷川丸ですか。私も一度見学しました。
      旅はあれもこれもと欲張るよりも、30年経っても覚えているような思い出ができることのほうがずっと実り多いと思いますよ。

  2. Y.M. より:

    聴いてみると、たしかにフーガですね。
    バッハの音楽にある装飾音は、決して無駄な物などではないと思います。

    この曲は、なぜか手許にある「オルガン曲全集」に収録されています。
    「鍵盤楽器であれば、演奏する楽器を選ばない」というのは、バッハの音楽が持つ一種の普遍性かと思います。

    1. 八百板 正己 より:

      バロック音楽の装飾音は、ただの飾りではなく、もはや本質と言えるほどに重要視されていましたからね。
      この曲のような対位法の曲は大抵、オルガンで弾いても良い効果が得られます。

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