こんなに小さくても百合(写真付き)
チェンバロスタジオの裏山に今年もたくさん咲いていました。チゴユリ(稚児百合)です。
花の大きさは親指の先くらいもありません。それでも百合の仲間です。草の丈も15cmか20cmくらいしかないし、しかも下向きに咲くので、近くを通ってもここに百合が咲いていると気付かない人もいるんだと思います。
私はもうずっと前からチゴユリは好きだったし、毎年この山の斜面に咲くことも知っていました。ですから、見逃さないようにこの季節になると数日おきに裏山を散歩します。
こうして姿形を覚えてしまうと、花が咲いていなくてもこれがチゴユリだと分かるようになるんですよ。春先、木々の新緑が始まったばかりの頃は、この写真から花を取り除いて葉を少し小さめにした姿をしています。でも間違えようがなくチゴユリの茎と葉です。
夏が過ぎると、この写真の花を濃紺色の丸い実に置き換えた姿をしています。やっぱり間違えようがなくチゴユリの姿です。
裏山を散歩してこの花を見ながら、私の頭の中には少し前に収録したバッハのフランス組曲第1番の第2メヌエットが鳴っていました。
頭の中に音楽が鳴ると、私の指はその音を演奏する時と同じように動き出すんです。もう職業病です。誰もいなかったので気にせずに指を動かしていましたが、もし見られたら「林の中で小さな花を見ながら何をしてるんだろう?」と思われるでしょうね。
このメヌエットは普通のメヌエットにはない「2拍目アクセント」という特徴的なリズムを刻むので、指先だけではなく腕も動いていたかもしれません。
その「2拍目アクセント」をどう弾くとバロック時代の舞曲の感じが出るのか、ビデオで解説したのでご覧下さい。
上の解説を踏まえて、このメヌエット全体の演奏もどうぞ。
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こんにちは。
「2拍目アクセント」に、とても共感覚えます。あと、左手パートが八分音符になったときのア―ティキュレーションっも、「コレよね!」という共感。
聴いて下さったのですね!
それに、八分音符のアーティキュレーションにまで共感してくださるとは、かなりバロック通ですね。嬉しいです。