協奏曲の目的は腕自慢?
「協奏曲」ってどういう曲でしょうか? 独奏パートを猛烈に難しく作ることで、独奏者が腕自慢をする曲? それとも、できるだけ大勢のオーケストラを伴奏者として侍らせることで、独奏者の地位の高さを誇示する曲?
普通に「協奏曲」といったとき、たぶんそんなイメージを持つのではないでしょうか。何を隠そう、私自身が子供の時からずっとそう思っていました。
でも、バッハの協奏曲を知ってから疑問に思ったんです。そんなふうには作られていないんです。バッハだけではありません。ヘンデルだってそう。テレマンだってそう。
今のような意味での協奏曲の起源は、バッハより少し前のイタリアです。ヴィヴァルディが第一人者だと思えばいいですね。当時としてはとても斬新かつ明快なスタイルにヨーロッパ中が熱狂しました。その本家本元のヴィヴァルディの協奏曲だって、もちろん独奏パートには速い音符も多いですが、主眼は独奏者の腕自慢ではないのです。
バロックの協奏曲の主眼は「コントラスト」です。「コントラスト」は、協奏曲に限らず、いえ音楽に限らず、バロック芸術全般(絵画、彫刻、建築など)の大きな理念でした。協奏曲では合奏と独奏とのコントラストをいろいろな面で追及しました。
まず音量の違いが一番よく分かりますね。合奏は大音量なのに対して、独奏の音量は小さくなります。(そうそう、その意味で、バロックの協奏曲の独奏パートをムキになってフォルテで鳴らしまくるような演奏は、焦点がずれていますね。)
音量だけではありません。合奏はいつも決まったテーマを繰り返すのに対して、独奏はテーマとは無関係のパッセージを次から次へと繰り出していきます(これを「リトルネロ形式」といいます)。
楽譜を見て分かるのはそこまでですが、じつは演奏の現場ではもっと違うことが起こるんです。合奏は人数も多いし、あまり上手ではない奏者も混ざっていたりするので、テンポをきっちりと守って整然と演奏します。それに対して独奏は、通奏低音などごく少人数の名人たちとともに、テンポも曲想も自由自在に揺れまくるスリル満点のやり取りを繰り広げるのです。
今日ご紹介するバッハの曲には、途中で協奏曲の独奏部分のような所があります。そこをチェンバロだけでどうやって協奏曲らしく弾くか解説しましたのでご覧下さい。
上の解説ビデオを踏まえて、この曲を通してお聴き下さい。
いかがでしたか? 協奏曲についての考え方が変わりましたか?
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先生こんにちは、場所がちがって恐縮です(適宜このコメを移動させてくだされば)。
きょう24日のミニレッスンですがルバートをやるときってどういうときなのでしょうか
バイオリンの和音これがhttps://www.bing.com/videos/search?q=%e3%83%ab%e3%83%90%e3%83%bc%e3%83%88%e3%80%80%e3%83%90%e3%83%83%e3%83%8f&docid=608041346307415445&mid=6547A428C820CEC9558F6547A428C820CEC9558F&view=detail&FORM=VIRE
ルバートだというと、アルペジオとルバートと紙一重だなとか、でもバッハ上下の音符をぴちっと和声法的にあわすのがすきなはずなのに、こんな中世人声的なメロディーでいいのか(いいならどういうときにあうのか、あるいはどの曲もぴちっととずらすのと両方できるのがいいのか)、ずらすときはペダルを使うとわかりにくくなるからチェンバロみたいに爪たててくっきりひくといいのか、とか妄想しています。もし機会があれば敷衍してくださるとうれしいです。
inv6は変な曲で、けっきょくCD演奏のタイミングをコピーしていました(自分では確たる考えがないので)。音符ずれ時間をきちんと計算もしたのですが、そういう趣旨じゃない(わたしもそうだとおもいます)といわれました。
コメントありがとうございます。「30日間無料レッスン」はコメント欄がありませんので、このままここでお答えします。
ルバートは、バッハのすべての曲のすべての楽章に、気が付かないかもしれませんがかなりの高頻度で現れます。コンピュータに音符を入力して再生させた場合と比べて、僅かでもタイミングがずれている音はすべてルバートだと考えてみてください。音楽は人間がするもので、人間は自然の一部なので、機械からたとえほんの僅かでもずれていたほうが心地よいのです。
バロックおよびそれ以前の音楽において、声部間の縦がきっちり揃うことはじつはほとんどありません。ルネサンス時代のポリフォニー合唱曲が、スコアではなくもっぱらパート譜で歌われた伝統のもその現われです。バッハのインヴェンションでも、両手それぞれの歌い回しを追及していくと、両手の音のタイミングを合わせられなくなってくるのです。
もちろん、頭で考えて作為的にタイミングをずらしたのでは、とても変な演奏になってしまいます。それで、変な演奏になるくらいなら機械的な演奏の方がまだ我慢できるので、それで世の中のバッハ演奏のほとんどはメトロノームどおりなのでしょう。
ロマン派の音楽なら右手の歌い方に左手を従属させれば済むので(本当はそんなことではダメなのですけれど)、いくらでもルバートがやりやすいです。バッハの場合、両手が別のことをしながらかつ主役なので、よほど練習を積まないとルバートが難しいです。
ありがとうございます、歴史経緯をふまえたご説明だと本当にわかりやすいです。ロマン派は左がぶんちゃかぶんちゃかで上下ぴっちり、そこは簡単にしておいて、ほかに力をつかおうという発想なのでしょうね(対位法の技術もバロックまでは必須だったけど、古典派以降は重要度がおちているとおもいました)。
短期レッスンすごく短いし、基本インベンションを例にしてくださっているので、中級者までのめんどくさがりにとてもよいとおもいました
PS きょうのinv7ゆっくり、もおもしろかったです。あの合いの手みたいな右手、レスタティーボですよね、マタイでもずっとある、音声だから単体で当然。
インヴェンションの左手にカンタータや受難曲のレチタティーヴォを感じるというその感覚を、ぜひ大切に育てていってください。
きょうの4声BWV870 も面白い、のっけからこれ即興か(やっぱりバッハ先生はすごい)ですけど、インテンポできちっとそろえると本当にへんとおもいます。
このあいだ別のところで「8声くらいはありか」とかいっていたら「いやいや40声なんていうのもあるのだ」https://www.youtube.com/watch?v=GhJOznyoC5w&ab_channel=SWRClassic と教えていただきました。教会で人声中心のオケを整理する技法として、対位法がこういう場では特に有効なのかなあと思ったりします。
日本ではいつまたどういう楽派などによりバッハを楽譜通り機械演奏みたいににひけ(楽器編成とか合唱とか余計を考えず)になっちゃったんでしょうか。そこにとってつけたみたいにカンタービレでとかいうとどうにもならなくて、習う人がかわいそうです(最初からカンタービレなのにと思います)。
タリスの「40声のモテット」ですね。これは本当は教会の中の四方八方に歌手を配置して聴くと、ちゃんと聴き分けることができていいんですよ。
声部数でもっと多いものに、ビーバーの「53声部のザルツブルク大ミサ曲」というのもあります。
ピアノでバッハを弾く時に機械的に弾くのは本場ヨーロッパ由来ですから、相当根が深いですよ。
えっそうなのですか!いいことを知りました。いつもありがとうございます。
きょう14回目BWV878/2の装飾音、以前、トリル等の記号でバッハ時代のコレクションみたいな説明をみた記憶があり、10以上あったような、だからここに工夫があるのは元々当然だったのだろうなあとおもいます。前の回で最初最後はゆっくりというのは目からうろこでした。
逆にあの記号多数を整理して時間、強弱、昇降といった要因組み合わせに分解するとわかりやすいなあと思うのですが。。。
まあ自分はすごく不器用でたとえ理屈でわかり軽いグランドピアノでも下手なのでわかっても実行できないのがかなしいところです。
どこにどういう種類の装飾音が効果的か、を知るのには、多くの事例に接してセンスを磨いていくしかないです。
バッハの次男エマヌエルが書いた本でも膨大なページを割いて装飾音の選び方をいっしょうけんめい説明しようとしていますが、結局はどんな説明も後付けの域を出ません。
ああ、あの和訳のでている本ですね。きょうのマグダレーナもおもしろいというかコラールを編曲したような感じの曲は本当に右手だけでいいくらい雄弁だとおもいます。フェルマータのとこなんかめっちゃくちゃに思い入れいれて。。。コラールはドイツの土着のフレーズベースのせいかあんまりバッハぽくないのも魅力だと思います。
コラールの単純な旋律をオルガンで非常に雄弁に飾り立てるという伝統はバッハより100年も前からずっと続いているんですよ。
きょう16回目もCPEバッハですね、120は歩兵の歩調(でも日本はもっと遅いみたい 軍艦マーチが114 まして戦友とか海ゆかばはもっとおそいはず)、バッハのマーチはおそいという話は前にどこか(八百板先生にかな)で聞いた記憶が。。。きょうも面白いお話ありがとうございます。
ありがとうございます。
この話題は前にブログでご紹介したことがあります。
17回目 フランス組曲アルマンド
拍ゆらしだとアゴーギクかルバートかとおもうのですが、そういう問題でもなさそうな。。。
うしろ符にレガートかけているというのはあまりに浅薄な理解なのでしょうね。。。。どう言語化していいのか、悩んでいます。
アゴーギクの中に含まれるのだとは思いますが、何といいますか、拍どおりのリズムに揺れを加えるというよりは、指先から自然に流れ出るという感覚です。私も偉大な先人達の演奏を丸ごと受け入れながらこの感覚を養ってきました。
17回目 スラー付きサラバンド
以前、音声から楽譜をおこす無料アプリでやってみたらhttps://app-liv.jp/hobbies/musics/2873/
案外善解?してくれて元譜に近い形にしてくれたような記憶があるのですが、これなどどうなるか…自分でやればいいのでしょうけど、以前やった時結構大変だったので、きょうはパスです。
きちんと歴史的背景を踏まえた演奏ほど、その種のアプリではメチャクチャな結果になると思いますよ。
18回目 フランス組曲 ガボット
なんかgermanなガボットだなあとかねておもっていたのですが、やっぱりかなりむりくりあわせないとガボットにならないのですね。
https://www.youtube.com/watch?v=P0tB2rGh1kM
きっとバッハ先生と相性がよくないのではないかなどと怪しからん思いが胸をよぎりました。
雅び、優雅、華やか(ゆるふわ)というよりまじめまじめまじめ(質実剛健壮麗)が本領なのではないか(⇔ヘンデル)とか。。。くだらないコメントでもうしわけありません。
18回目じゃない19回目でした。とちゅうで3回ほどためてしまい、回数をまちがえていました。
ご紹介の動画を見てみました。
ダンスのステップは確かにガヴォットですが、演奏はダンスと無関係のメトロノームどおりですね。単に後で組み合わせただけみたいです。もしあの演奏を聴きながらだと、さぞガヴォットが踊りにくいことでしょう。
20回目フランス組曲 アルマンド スタッカ―トはありえない、リュート風にという、自然な内容でした。
いまウエブサイトのテーマ(フレームワークといったほうがわかりやすい?)がスマホにあわせているせいか、PC環境下のブラウザによって見にくい場合が増えてきたような気がします(先生のサイトはその中で出色とおもいますが)。ワードプレスは汎用でわかりやすいほうだと思うのですが、それでも。。。難しい時代だなと思います。ネットスケープとかインターネットエクスプローラ、WIN98のように使いやすく愛されたものにかわりエッジとかWIN10とかをずけずけ強制導入した上でまた変えるとか、本当に嫌だなあと思います。
ありがとうございます。私のサイトの場合は、スマホ向けにする方法を知らないだけなのですけれど。
世の中、力を持ったものの主張が通るという事でしょう。私は自分の力が及ばないことは考えないようにしています。
21回目アルマンド 1つとびでている16分音符は連続する分散和音と一体のアルペジオ
(すみませんメモ代わりにしているみたいで。。。コメにこんなこと書くな!でしたらやめます)
昨日自分の先生に、あるバッハの曲の左手のところに8分音符8分休符8分休符8分音符なっている休符2つがすごくいやとご相談したらそこは元はビオラダガンバでボウイングの関係で表記がそうなっているけどピアノだとたしかにそれだけあけちゃうとさびしくなる、ピアニストならそこを機械的に律儀に開けないと思う、というご説明で、やっぱりどの楽器を使うとか、すこし頭を使う必要があるのだなあとよく思います。
コメントは大歓迎です!
「左手のところに8分音符8分休符8分休符8分音符」という楽譜を見たら、私なら逆に始めの8分音符はもっと短くして休符を強調する、と決めていますよ。目に付くものは一層強調するのがバロック音楽なので。
あーそれでもやってみます(電子チェンバロがあるので)。ピアノだとなんかすっきりしなかたのです。
きょう22回目サラバンド、ドC5が最高音というところですが、バッハのころは何鍵あったのでしょうか、チェンバロの写真をみるとC6までできるかな(直近のレターでいただいたすごいイタリアのバージナルなんかも)という気もしたのですが(やってもいやな感じになるとはおもいますけど)
。
バロック時代の鍵盤楽器の音域は、大体C1からC5の4オクターブと決まっていました。チェンバロだと上下に数鍵ずつ増えることもありました。その中でも、フランスでは低音が好まれたのでずいぶん前から低音域がGGまで拡張されるなど、国による違いもありました。バッハはGGからE5までです。チェンバロの音域が一番広がったのは、スカルラッティの晩年のGGからG5までの5オクターブ、そしてモーツァルトの頃のFFからF5までの5オクターブです。
詳細にありがとうございます。そうか同じオクターブでも低音のほうに伸びている可能性がありますね(オルガンみたいな感じだったのだろうか、音がピンピンしているのでつい高く考えてしまっていましたが)。
23回目 エア 毅然とひくか繊細にひくか
2段チェンバロだとあれだけガシガシ弾けるとは知りませんでした。リヒターがすごい勢いでひいていた動画を思い出しました。
ところで繊細にか毅然かとなると、バッハは毅然とひいたほうが合う(少なくともおかしくない)曲が多いような気がするのですが、逆にバッハの曲で繊細にひかないとこれダメでしょうというのとして、例えばどのようなものがあるか例示いただけますでしょうか?
私の中では、インヴェンションとシンフォニア全15曲の半分以上は繊細な曲ですよ。
24回メヌエット
古典派時代の3拍子より早い
Anhの有名な易しい曲もたしかに早いhttps://www.youtube.com/watch?v=7eiWH7f3Lbg
ですね、
昨日の「毅然とガシガシひいたらおかしい曲」の実例がここで出てきてくれたような気がします。
でもフランス組曲って解釈がむずかしいですね、技術的にはともかくイタリア組曲のほうがわかりやすいかも?
組曲はチェンバロの最重要レパートリーでしたから、解釈が難しくて当然ですね。ましてや宮廷音楽ですから、単純に技巧で押し切るような曲はありえなかったわけです。
25回目メヌエット2
これは楽譜がIMSLPの中のlater version を選んでもなかったので、もし公開楽譜があればアドレス引用してくださるとうれしいです。内容は面白かったです。
じつはIMSLPではlater version と earlier version とが誤記で入れ替わっているのです。earlier version と書かれた方に載っていますよ。
うぉっありがとうございます。
本日26回ジーグ 装飾音は両手で違える~うーん、テヌートとスタカートの両盛とか苦手なんですが、がんばってみます。
両手で違うことをするのがバッハの醍醐味ですが、でもたしかに大変ですよね。こういうときは、最小の単位に分解する事です。
もし左手テヌート、右手スタッカートを同時に弾くところがあれば、その左手1音と右手1音の組み合わせだけをゆっくり数回弾いてみます。
慣れてきたら左手テヌートの2音と右手スタッカートの2音の組み合わせだけをゆっくり弾きます。10回か20回くらいこの2音の組み合わせだけをゆっくり弾くうちに、どこかで「ああ、こういう感じのことか」とひらめくはずです。(もし20回以内にそれが来ないなら、練習のテンポが速すぎです。)
これは脳の中にそういう運動制御の回路を新たに作る作業なので、はじめは気が遠くなるくらい短い範囲をゆっくり取り組むことになります。でも大丈夫。脳の中に「テヌートとスタッカートの同時演奏」の回路ができてしまえば、あとは使う指が違うくらいのものですから、練習はどんどん進むはずです。
はい、先生の小節ずつ付箋つけてその部分集中でやってみます。
本日27回ゴールドベルクvar12ですがIMSLPのスコアは全部みたんではないのですが、どうもあまり装飾を書いていない、クープランの譜だと今回のご説明ということでよろしいでしょうか
第27回で解説している所は、バッハ自身が出版に関わった初版のうちバッハ自身が所有していたものに、赤インクでトリルの前の音からスラーが書き足されています。この、バッハが自分で所有していた初版が発見されたのはそんなに昔のことではないので、校訂譜では新バッハ全集以降にしかこのスラーは反映されていないかと思います。IMSLPでは一番上に載っているのがそのバッハが所有していた初版です。
バッハが自分で書き足したこのスラーをクープランが書いたように弾く、という解釈はあくまで私の考えです。
あーなるほど、わかりました。
きょうの28回目、var19もいい曲ですね、でも楽譜をおたおた古いのを出してしまっていかんと差し替えてるうちにご説明がどんどん進んできゃーわからんとなって、新しい楽譜を用意の上でもういちど聞き直すとよくわかりました(逆に楽譜なしだと今回はまずわからなかったです)。
バイオリンやクラリネットもできたらずいぶん理解がよくなりそうですが、もうピアノだけで手いっぱいです。。。
29回Gvar7 フェルマータくらいの意識で長く。。。基本的にトリルがついている音ですね?すると自然と長くなるのではという気もしたのですが。まあトリルでも早くひいちゃえる人が勢い余ってタンタンタンタンになっちゃうのですかしら(うらやましいくらいな気がします)。
あとおじいさんノイガウスの話がでてきてうれしかったです。おじいさんはおもしろくて親切な人だとおもいます。
たくさんコメントありがとうございます。
リズムがおかしくなってくるのは、指先だけで音を処理しようとするのが一番の原因だと思いますね。なにもジーグを踊れるようになる必要はありませんが、体全体で踊るときの腹筋や背筋の感覚を知っていると、そんな風にリズムが崩れたりはしないでしょう。私は大人になってからちょっとだけクラシックバレエの教室に通ったのがとても役立っています。
自分の先生もバレエ音楽の演奏をメインになさるのでそういうときにテンポをへんにくずすとダンサーが困るんだそうです。30日ありがとうございました!すごくおもしろかったです。
お楽しみいただけたようで嬉しいです!
わーお、本当の30回目は今日でした!せっかちもので昨日が最後と誤解してごめんなさい。
これまでの自分のメモです。これからやろうと思う人を誤導したらごめんなさい。
2021
0819 1回目 16分音符 2つづつかスラーかスタカートか工夫
0820 2回目 和声⇒2声で貧弱感があるときは 低音2拍目スタカートにするなど また右手最初はレガート 要は後パッパ
0821 3回目 ゆっくりひけば大きく聞こえる 錯覚利用
0822 4回目 メリハリとかリタルダントをつかわないと、電子演奏風だと単調になる
0823 5回目 1小節全部かかっているスラー(異例) 間あける 以外の部分をスタカートにするなどして対比
0824 6回目 バッハの曲で音符がびたっとあっていないのはルバート
0825 7回目 inv7 装飾音満載 右手だけだからと早くするのはどう考えてもおかしい レスタティーボみたいな位置づけ
0826 8回目 1小節でなくて231拍を一塊とみる まーあんまり小節ごとにはい切りました、をやらなければよかろう
一泊目にかっこよく装飾音をつけられるならそうすればおのずとそうなる
0827 9回目(あとから)トリル オーボエ風に <>は緩急で表現する 左右があわなくてもいい
0828 10回目(あとから)休符 修辞的沈黙 休符にフェルマータ書け!
0829 11回目(あとから)人声がつく曲だと遅い バッハの曲みな尻からげてすっとんでいくような弾き方されている。。
0830 12回目 4声でもまあ普通にやっているのでインテンポでやるとへん 各パーツを自然に
0831 13回目 中の休符はいみのある休みなのでゆっくりとってよい ウンという力みはしない
0901 14回目 装飾音
0902 15回目 右手だけでいいくらいいろいろ工夫があっておもしろい
0903 16回目 行進曲でもテンポがおそかったりする
0904 17回目 スラー付きサラバンド 舞曲として自然な長短で演奏
0905 18
0906 19 ガボット バッハはどうも自然でないのでむりくりガボット風に
0907 20 アルマンド リュート風にテヌート? スタカートはありえない
0908 21 アルマンド 1つでている16分音符なんかは後続の分散和音と一体
0909 22 サラバンド 結果として伴奏の左手とタイミングがずれても構わない 最高音がいきなり現れるのは、曲の始めからバッハが泣いている証
0910 23 高音低音が一緒になんていうときははっきりひいたほうがいい(2段チェンバロだと調整がつきやすい)
0911 24 メヌエット バロック時代ははやい
0912 25 スラー 後の音をのばして重ねると重みが出る あとの音符をテヌートみたいにするとかも 臨機応援
0913 26 両手同時での装飾音 両手の装飾音は、一方は短い音にアクセントを付ける目的で素早く弾き、他方は長い音の響きを延長する目的でゆっくり弾くべき 痙攣したみたいに早く弾くと対位法がわからなくなる
0914 27 ゴールドベルク クープラン譜での説明
0915 28 G var19 1拍目はノン・レガートだけれども長く、2拍3拍はスタッカート バロック音楽の「3/8拍子」には、1小節を1拍で取るという意味がある
0916 29 G var7 最初を長くフェルマータ位の意識でしっかり、また上行はデクレッシェンドで
0918 30 Gvar 18 混合しやすい声は一オクターブはなしてやってみる(あるいは別楽器でやるとよいか)
よくまとめて下さいました。こんなに丁寧に見ていただけてとても嬉しいです!
これをきっかけに、バッハなどバロック音楽の聞こえ方が変わってくるのではないでしょうか。
そうなるとおもいます。きょうのおまけのリュートもありがとうございました!
こちらこそ!
20日inv13、これ途中からというか最初から怖い曲で、やっぱりバッハ先生、バリバリで怖いです。体調悪いときとかやめてくれーとか、「ジャーマン」(ドイツ人の友人がバッハってドイツぽすぎて、イギリスなんかでのほうがかえって人気あるといっていた)とか、子供がぐれても仕方ない(長男はお父さんこわかったんだろうなあ、と思います)とか、くだらないことばかり妄想してしまう。。。でも人類の品性向上には有益だろうし、難しいです。
ルターのコラールなんかもいい曲だけど、あれを子供のころからやっていたドイツ人の一部がSSなんかになって神のために総統のためになんて嬉々として働いたんだろうなあと思うと、どうすれば人間はよくなるのか、よくわからないです。
あの一曲にいろいろなことを感じていらっしゃるのですね。あの曲を全く無表情に弾き飛ばす一部のプロ奏者よりもずっと素晴らしいです。