オンライン・ビデオ教材「バッハ最愛の鍵盤楽器クラヴィコード」(新版)

~ バッハの教育用諸作品の本当の美しさを再発見 ~

 

4.バッハの教育用諸作品をもっと大胆に弾く!

4.1 小前奏曲

4.1.3《クラヴィーア初歩者のための6つの小さな前奏曲》より

 

●前奏曲 ハ長調 BWV933
  • 1小節:左手はオーケストラのコントラバスのような存在感で
  • 5~7小節前半:左手は長さと強さの異なる2声として弾く
  • 10小節:右手は繊細に歌う
  • 12小節:右手8分音符は2つずつスラー「強弱」
  • 12小節4拍:両手同時の動きは賑やかに
  • 16小節4拍:左手最低音の単音は強く滑稽に

 

 

●前奏曲 ハ短調 BWV934
  • 概ね2小節ずつのまとまり:2小節ずつ「加速→減速」
  • 2、4小節3拍:左手の休符に呼応して、右手は特に遅く弱く
  • 5小節3拍:右手半音階の表情
  • 17~19小節:右手のタイは「メッサ・ディ・ヴォーチェ」を表現するために少し揺らす
  • 24小節:右手半音階の表情
  • 32小節3拍:突然の減七の和音は急ブレーキ
  • 34、36小節:平行進行を強調する
  • 37小節:左手の最低音域は激しく
  • 38~39小節:右手だけヘミオラ(2つの分散和音を減衰させながら)

 

 

●前奏曲 ホ短調 BWV938
  • 1~4小節:右手のオクターブ跳躍は繊細に
  • 5~8小節:2小節ずつ「加速→減速」、右手は高い音を繊細に
  • 13、15小節:2~3拍の右手スラー
  • 21~24小節:右手の減7度跳躍はためらいがちに、タイは少し揺らす
  • 25~28小節:右手のタイは不協和音を作るわけでないのであっさりと
  • 29小節:1拍で止まりかけて最弱音の可能性
  • 32小節:左手おもいきりクレシェンドの可能性
  • 34~35、36~37、38~39小節:右手「ド→シ」「シ→ラ」「ラ→ソ」の表情
  • 40小節:平行進行を強調する