最も恐れられているチェンバロ曲

この楽譜、変わってるでしょ?

五線譜じゃありません。右手は六線譜、左手は八線譜です。

まあ、それだけなら、ちょっと慣れれば読めるようになります。じっさい私もこれを見て弾いていますから。

問題は、どう弾いていいのか、さっぱり分からないということです。

 

「フレスコバルディのトッカータ」

世界中のチェンバロ奏者たちから最も恐れられている曲です。

音楽史では「フレスコバルディは初期バロック時代の最大の天才オルガニスト」ということになっています。こんな音楽家の曲が演奏されるようになったのは、ここ半世紀くらいのことです。それ以来、私もいろんなチェンバロ奏者が弾いたレコードやCDをたくさん聴いてきました。そして、ずっと首を傾げ続けてきました。

だって、フレスコバルディが作ったどのトッカータを誰の演奏で聴いても、ちっとも面白くないんです。

楽譜をそのままなぞったのではダメ、ということは、フレスコバルディ自身が楽譜に書いた序文でも明らかです。「拍を守るな」「たとえ32分音符で書いてあっても、パッセージの最後の音は長く伸ばせ」などと指示が続きます。

でも、そんな言葉で指示されたって、どう弾いていいか分かりませんよ。

 

フレスコバルディのトッカータの、納得できる演奏が聴けるようになったのは、最近になってからのことです。「世界のフレスコバルディ演奏も、ようやくここまで来たか」といった感じです。

先日、私もフレスコバルディのトッカータを1曲収録しました。聴いてみてください。あなたはこの曲をどう思いますか?

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