若き日のバッハの悲しみ(ビデオ付き)
ああ、なんと悲しい!
悲しいのです。とにかく悲しいのです。
バッハの教会カンタータ第131番。バッハはまだ22歳か23歳、最初期のカンタータです。
知ったかぶりの学者や学者気取りの知識人なら、こういう曲を「まだ作曲法が未熟だ」などと言うのでしょう。
でも、未熟だとかいうことを超えて、悲しいのです。
私は以前から持っているCDで、この曲を知ってはいました。けれど、この団体の演奏を聴くまで、こんなに悲しい曲だとは知りませんでした。
演奏者たちも、この曲を「じょうずに弾こう」「正しく弾こう」なんて考えていないようです。顔を見れば分かります。彼らも心の底から悲しんでいるのです。
この悲しみはどこから来るのでしょうか?
ここから先は私の独断ですが、バッハが10歳で両親を亡くして、苦労して生きてきたことと切り離せないのだと思うんです。とにかく22歳かそこらの若者とは思えない、既に達観してしまったような成熟した心を感じるのです。
音楽は「じょうず」とか「正しい」とかいうことを超えて、もっとずっと大切な事を伝えるためにあるんだと、つくづく考えさせられました。
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