いつ始めようか?

とても役に立つ言葉を仕入れてきたので、あなたにもお伝えしましょう。

あなたは、「しなければならないと分かっているのに、なかなか取り掛かれないでいる」という事柄を抱えていませんか? 私なんて、「する事リスト」に書き出して、付箋も作って日々の予定表(ホワイトボード)にも貼ったのに、半年以上も放置したままの作業がいくつもあるんですよ。

「ああ、これをしなければ・・・」分かってはいるのに、気が重くなるんですよね。

それには科学的な理由があるんだそうです。

「これをしなければ」と思う時、人はこの「しなければ」という言葉から、する事全体の膨大な作業量を思い浮かべてしまうんだそうです。「する」=「完了する」=「完了までに必要な膨大な作業を全部終わらせる」と連想するのです。

そうなると圧倒されてしまいます。「ただでさえ忙しいのに、何時間も何十時間も掛かるそんなことを始めてしまうと、他の緊急の事が全部止まってしまう」というわけです。それで、防衛本能が働いて、何だかんだと理由をつけては先延ばしします。時には、全然緊急ではない「部屋の掃除」や「書類整理」なんかを始めてしまう始末。「しなければ・・・」と気になっている事柄を抱えているばっかりに、それから逃げるためにかえって余計なことに時間を使ってしまうなんて。何とかしたいですよね?

そこで、今回仕入れてきた役立つ言葉の登場です。

「いつ始めようか?」

もう少し言葉を足すとこうなります。「とりあえず5分だけ作業すればいいとして、いつ始めようか?」

こう自分に問えば、始める瞬間のことしか見えていないので、とても気が楽になります。「たった5分でいいなら、今日のお昼過ぎにでも時間を取れるぞ。」「今日はどうしてもダメだけど、明日の朝に5分間やってみよう」といった具合です。

で、始めてみると分かりますが、5分でやめる事にはなりません。調子に乗って勢いが付いて、15分とか、30分とか、もっと続けても苦になりません。

初日は15分しか取り掛かれなくても、その第一歩が引き金となることが重要です。また何日かして止まってしまったら、もう一度こう言えばいいです。「いつ再開しようか?」とりあえず再開するだけでもいいのです。それが引き金となることが重要です。

私はこれでずいぶん気が楽になりましたよ。ずっと先延ばししていた作業をいくつも始めることができました。でもまた止まってしまうので、 大きな付箋に「いつ始めようか?」と書いて日々の予定表(ホワイトボード) に貼りました。毎日の始めに一日の予定を組む時に「いつ始めようか?」の付箋が目に入ります。その都度「そうだ、この作業は始めるだけなら簡単なんだ」と自分に言い聞かせて、少しずつでも進めることができます。

あなたも、今年は「いつ始めようか?」の言葉を使って、たくさんの大切なことをストレスなく着実に進められる年にしませんか?

あなたのコメントをお待ちいたします

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いつ始めようか?” に対して9件のコメントがあります。

  1. T.h より:

     おはようございます。

    「しなければならないこと」いくつか抱えています。
    今は冬なのでとりあえず「暖かくなったら」「春になったら」などと
    言い逃れしています。きっと最後まで逃げるのかな?と思ったり。
    でも少しでも動きましょう。まず立ち上がって動くことから始めます。
    まず 只今一つから。

    1. 八百板 正己 より:

      前向きに考えて進んでいかれる方はステキですよ!

  2. Y.M. より:

    八百板さんのお仕事を例に取らせていただくとして、例えば
    「新しい曲の演奏ビデオをアップロードするために練習しなければならない。
    ただし期限は設けない」
    となったとすると、新しい曲を完全に自分の物として演奏できるようになるまでに、
    何十時間練習をしなければならないかを思い浮かべて、アップロードする
    期限が決まっていないからと先延ばししてしまいそうですね。
    そこで「5分間だけ練習するとして、いつ始めようか?」と考えれば、
    「とりあえず今日、今から5分間だけ練習しよう」と、気楽に練習を始めることが
    できるでしょう。
    ただそこで、あまり長時間続けて練習して効率を落とさないためには、
    「33分(30分でないのがミソ)続けたら、どんなに途中でも中断して、
    全く違うことを5分間やる」という、ずっと前のメルマガで述べられていたことを
    実践するのがよいのですね。

    1. 八百板 正己 より:

      ありがとうございます。
      ぜひ、ご自分のことにも当てはめてみてください。
      きっと良い年になりますよ。

  3. 星野裕子 より:

    20代の頃、県内某ホールにBCJが来県し、バッハの「ヨハネ受難曲」をやることになりました。
    歌詞の内容やストーリーの予習の為にCDを探したのですが、マタイはそこそこ出回っているものの、ヨハネのほうは無く、CDショップに取り寄せをお願いしたものの、輸入版しかないとの事。(後になって、日本で出ているCDも入手しましたが)
    受けとったCDの解説には、日本語の対訳も無く、宗教音楽の歌詞対訳に関する本も当時は持っていなかったので、思いきって自分で、解説書きの英語を頼りに (ドイツ語の辞書も当時は持っていませんでした)、訳を調べてみる事にしました。
    少しずつ進めていたのですが、忙しい職場で残業も多く、仕事から帰ってきたあとにするのは、しんどいな、と感じることも多かったのですが、「取り敢えず、10分だけやって止めよう」と思い、かかってみると、結構進めていたりしたものでした。
    途中で、「これ、聖書を読めばいいんじゃないの?」と気が付きましたが、とりあえず段落や文章の区切りまで自分で訳してみて、答え合わせ的に聖書を見る、という風に進めていきました。
    その後、なんとか最後まで終える事が出来、自分の訳も、演奏会プログラム訳や日本版CDの歌詞対訳と付き合わせて「当たらずとも遠からず」程度には訳せていたので一安心。

    「取り敢えず○分だけ」で思い出した、若かった頃の思い出です。

    1. 八百板 正己 より:

      素晴らしい思い出ですね!!
      好きな音楽のためとはいえ、なかなかできることではありませんよ。

  4. 家合映子 より:

    八百板先生、このブログを読ませて頂き、”ああ、自分にぴったりだ!”…、と思ったので、すぐにコメントを送りたいと思いましたが、たぶんお昼の食事時だったか何かで諦め、後でコメントを送ろう、送ろうと思いながら、今日になりました。それだけでもそうなのですが、実は、もう何年もの長い間、ある人から頼まれて心に抱えていることがあるのです。やりたい気持ちはあるのですが出来ないでいたのです。今回のブログを読ませて頂いて、なるほど、と思いました。このブログを読ませて頂いた時、それをやり始めるチャンスだと思いました。ところが、やはり一か月以上過ぎてしまいました。このブログにコメントを送るところから、もう一度始めようと思います。ありがとうございます。

    1. 八百板 正己 より:

      ご自分に嘘をつかずに向き合う家合さんは立派ですよ!
      気持ちを楽に持ちましょう。もっとうまくいくと思います。

      1. 家合映子 より:

        ありがとうございます。

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