身近な桜、身近な音楽

新潟県内でもお花見シーズン到来です。あなたの家の近くの桜はいかがですか?あなたはお花見に行きましたか?

家族揃って「さあ、完璧なお花見をするぞ」と思うと結構大変です。次の週末に見頃になるのはどこの名所だろう?でもその日の天気予報は悪そうだからダメか。もう一週間延ばすならどこに行けばいいだろう?結局今年もお花見に行かないうちに散ってしまうんじゃないか?

我が家の場合、家族揃って完璧なお花見をしようとして、昨年は結局お花見をし損ねました。それどころか、本格的に弁当を作って家族揃ってお花見に行って、ちょうど満開で晴れて暖かかった年なんて、今までに3回くらいしか無かったような気もします。

それより、私は毎日の通勤や仕事中に車を運転しながら見る桜を楽しんでいます。大規模な桜の名所でなくても、民家の庭や畑の脇などに、ここに1本、あそこに3本、時にはまとまって10本、と咲いています。毎年そこに桜が咲くことを覚えている「私だけの桜の名所」もたくさんあります。桜の花を探しながら運転していると、一緒に咲いている梅や(そうそう、新潟県では梅と桜は一緒に咲きますが、北海道では桃も一緒に咲くらしいですね)、畑に菜の花が咲いているのに気付いたりします。こういう、身の回りの当たり前の美しさに毎日何十も接することは幸せですね。そのために何も努力していないし機会もたくさんあるので、「当たるか?外れるか?」と気を揉むことがありません。

 

これって、音楽でも同じことではないかと思うんです。日常のちょっとした空き時間にCDを10分だけ聴くとか、ちょっとだけバッハを弾くとか。コンサートだって、海外から来日するオペラを泊りがけで東京に見に行くような豪華なイベントもいいけれど、地元の演奏家が地元で開くコンサートを気楽に聴くなら、「当たるか?外れるか?」と気を揉むことも少ないと思います。それに、回数を多く聴けば「聴く耳」が育っていきます。豪華なイベントは、そうやって耳が育ってから行くと感動もひとしおでしょうね。

桜の名所では、見渡す限りの満開の桜に圧倒されて感覚が麻痺します。麻痺した挙句、酒に酔って大声でわめいたりします。身近な近所の桜の一本一本となら、同じ立場で桜と対話ができます。それも静かで知的な対話を。あなたの話し相手になる「あなただけの桜の名所」はどこですか?

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