桃の花が咲きました

運転中に見つけました。桃の花が咲き始めましたね。

昨日は新潟市内にチェンバロを運んでの移動教室でした。前夜のうちに見附市内のスタジオから車にチェンバロを積んでおいて、三条市内の自宅から新潟の教室までは下道で1時間です。その1時間も、味気ない国道なんかは通らないで、景色のいい、信号がほとんどない道を楽しく運転しています。

三条から新潟までのお気に入りのルートは二つあって、一つは信濃川の土手をひたすら走って県庁前に出る道。もう一つは中之口川の土手をしばらく走った後で広域農道に下りて、116号バイパスの亀貝インターに出る道です。いずれの土手道も特に三条市から新潟市南区にかけて果樹園の眺めが美しいです。

昨日は中之口川の土手を走りながら、咲き始めたピンク色の桃の花に気もそぞろ。対照的に真っ白い梨の花もつぼみが膨らんでいます。桜がもっぱら花の観賞用に植えられるのと違って、桃も梨も花は栽培の目的ではないのですが、一面に広がる果樹園にピンクと白の花が咲きそろう様は見事です。その絶景が楽しめるのももうすぐだと思うと嬉しくなるんです。高速道路を使えば15分ほど時間短縮になるのですが、高速道路は果樹園のそばを通らないし、よそ見している余裕もありません。これからの季節はやっぱり土手道ですね。少し余計に時間がかかっても、それを補って余りある喜びがあります。

少し余計に時間がかかっても、私は音楽でもよく遠回りします。

歌の曲の通奏低音を準備していると、歌詞のドイツ語の文法までしっかり解決したくなります。「このzuはどこにかかるんだ?」と、単語一つに10分も悩んだり辞書の例文を全部読み直したり。

クープランの標題音楽を弾くときには、タイトルの裏の意味まで解説している専門書を開くと、つい関係ない時代背景の章まで読み直してしまったり。

あるバッハの曲の成立年代を調べようと思って、バッハのチェンバロ曲全てを解説している専門書を開くと、たいていその曲のページだけでは済みません。つい全貌を再確認したくなって一章丸々読み直してしまいます。

でも、そういう遠回りの積み重ねが私の音楽を支えていると思うんです。「その知識はどの本に書いてありますか?」「どうやって勉強しましたか?」と尋ねられても、自分でもどうやって身につけたのか覚えていません。本当に大切なことって、一冊の本に整然とまとまっていることなんてありませんしね。

昨日見た桃の開花も、これからの私の演奏を少しだけ向上させてくれるかもしれませんよ。

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桃の花が咲きました” に対して1件のコメントがあります。

  1. 家合映子 より:

    ”そういう遠回りの積み重ねが私の音楽を支えている” ― 共感しました。

    1. 八百板 正己 より:

      コメントありがとうございます。
      家合さんも、音楽でいっぱい遠回りしましょう。あとになって大きな実りとなって返ってきます。

      1. 家合映子 より:

        ありがとうございます。🐟。

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