オンライン・ビデオ教材「バッハ最愛の鍵盤楽器クラヴィコード」(新版)
~ バッハの教育用諸作品の本当の美しさを再発見 ~
4.バッハの教育用諸作品をもっと大胆に弾く!
4.1 小前奏曲
4.1.2《ヨハン・ペーター・ケルナーのコレクション》より
●前奏曲 ハ長調 BWV939
- 冒頭の左手:最低音を含むオクターブ→壮大に
- 1~3小節:各小節で「加速→減速」
- 6~8小節:各1拍目の和音が薄い→優しく弾く
- 13小節:両手同時の動きをしつこく弾く
●前奏曲 ニ短調 BWV940
- 主題(1小節):1~2拍は自由に「加速→減速」、4拍は遅い曲の付点らしく膨らませる(わずかに音程を揺らすと膨らんで聞こえる)
- 3小節4拍:(バスの半音階に呼応して)右手をもっと揺らす
- 8小節2拍:突然現れるソプラノとして印象的に少し揺らす
- 10小節:開離配分のピカルディ終止→神秘的(最弱音で弾く可能性)
●前奏曲 イ短調 BWV942
- 3つずつの8分音符:1つ目をスタッカート、2と3をスラーで、ためらいがちに弾く?
- 2小節7~8拍:増2度の表情(時間をかける)
- 10小節:自由に「加速→減速」、高音は繊細に
- 11小節:左手の低音域は力強く
- 12小節:左手の休符に呼応して右手は繊細に、遅めに
- 15小節以降:バスがリズムを刻んでいるところ以外は自由に「加速→減速」
●前奏曲 ハ短調 BWV999
- 概ね2小節ずつのまとまり:2小節ずつ「加速→減速」
- 5小節1拍:ドとシのぶつかりに時間をかける
- 9小節1拍:ラとソのぶつかりに時間をかける
- 11小節:減七の和音は粘るように弾く
- 12小節3拍:左手を目立たせる
- 13小節:ソとラとシのぶつかりに時間をかける
- 15小節:音域拡大→強く主張する
- 17~33小節:ソプラノの音階を聞かせる
- 34小節:ピカルディ終止→最弱音の可能性
- 38小節:右手はソプラノがファに下がった表情(弱く)、左手は3拍目を主張
- 40小節1拍:ソとファのぶつかりに時間をかける