かっこいいバッハのフーガ!

あなたは「フーガ」という言葉からどんなイメージを持ちますか? それもバッハのフーガなら?

「崇高で厳粛な雰囲気が好き」という人がいる一方で、「そういう難しそうなのはちょっとね」と敬遠する人もいることは承知しています。それでも、コンサートのトークでは「難しく考えなくても、崇高で厳粛な雰囲気を味わうのもバロック音楽らしくていいでしょう?」などと訴えて、とにかく偏見をなくして聴いていただくように務めています。

ところで、今回ご紹介したいのは、「崇高で厳粛な雰囲気が好き」という人のイメージをも覆そうというバッハのフーガです。

ヴァイオリンと通奏低音のためのフーガ ト短調 BWV1026

一言で表せば「かっこいい」のです。バッハがまだ駆け出しの頃、職務であるオルガンのためにフーガをたくさん作ったのはもちろん、たぶんどこで誰のために演奏するというあてもなくチェンバロのためのフーガもたくさん作りました。それらはどれも作曲技法から見ると厳格とは言いがたいながらも、演奏を聴くと「かっこいい」のです。

今回ご紹介するこの曲も、作られたのはまだバッハが若い頃、ヴァイマールの宮廷にいた頃だろうとされています。ヴァイオリンのかっこいい名人芸が、フーガというかっこいい形式の中で存分に発揮されています。楽譜の見た目よりずっとステキな曲だと思います。

じつは私がこの曲のことを真面目に検討したのは今年に入ってからなのですが、それ以来、耳に付いて離れません。特に口ずさみたくなるような美しいメロディーがあるというわけではないのですが、その雰囲気が忘れがたいのです。

YouTubeの中から、気に入った演奏をひとつご紹介しますね。そして、これを目の前でお聴きになれるチャンスがもうすぐやってきます。

「秋の木もれ日コンサート」2018年11月23日 群馬県高崎市

「風岡優ヴァイオリン・リサイタル」2018年11月30日 新潟市

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かっこいいバッハのフーガ!” に対して2件のコメントがあります。

  1. 家合映子 より:

    紹介してくださった演奏、聴いてすぐに、こういう雰囲気ーゆったりとした落ち着いた演奏がー好きだなあと思いました。響きがとてもきれいだと思いました。ありがとうございます。また聴こうと思います。(かっこいいと思えるまで!)

    1. 八百板 正己 より:

      家合さん、コメントありがとうございます。

      「こういう雰囲気ーゆったりとした落ち着いた演奏」というのは、バロックヴァイオリンを使った、バロック奏法によるものでしょう。宮廷で演奏された音楽ですから、どんなにかっこいい曲でも、前提としての優雅さは欠かせないわけですね。

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